iPhoneのアカウント乗っ取られる

こんにちはITコーディネーターの横山賢一郎です。

お客様でiPhoneのApple IDが乗っ取られ、非常に大変な状況になったお客様がいらっしゃいます。

当初はApple IDが乗っ取られたことに全く気がつかずに使用されていましたが、アプリのアップデートを行う際にApple IDのサインとパスワード入力を求められ、自分の覚えているパスワードを入力したが受付でもらえないと言う状況でご相談にいらっしゃいました。

当初は単なる「パスワードを忘れた」だけの事例として、パスワードのリセットを行うように手順を進めたのですがAppleから返信される信頼できる電話番号が、自分の心当たりのない電話番号が表示され、パスワードのリセットができない状況と言うのが分かりました。

これはおかしいと言うことで、Appleのサポートセンターに連絡し調査を依頼しましたが、Appleでは個人情報保護のためお客様のパスワードの中身については把握をしていないと言うことでした。

できる手段としてはApple IDを一旦解約し、新たに新しいApple IDでiPhone初期化を行いを登録し直すと言う作業が必要であると判明しました。

そこでiPhoneに保存されたデータのバックアップを行おうとiTunesを利用してパソコンへの保存を試みましたが、一括バックアップを行うとApple IDに紐付けられた状態でデータのバックアップが行われるため、iPhoneを初期化後にデータの復元しても結局はその乗っ取られたApple IDがパスワード入力ではねられるため利用できない状態になると言うことでした。

できることとして、なんとか保存できるデータは写真データと住所録データは個別にバックアップできるものの、その他の標準アプリデータはApple ID関連づけられたものはやはり初期から設定をし入力し直さなければならないことがわかりました。

LINE等のデータについては、本来の手元にあるiPhoneの電話番号との紐付けも行うこともできたためメールアドレスの変更と言う形で電話番号に紐付いた状態でのバックアップができました。

お客様に今回のアカウント乗っ取られについて心当たりはないかとお伺いすると、購入した覚えは無いが宅急便で配送物が届いています。のメールが届きその中にあるリンクをクリックしてApple IDとパスワードを入力した覚えがあると言うことでした。

最近非常に増えているアカウント乗っ取りの手段として、アマゾンや楽天などの有名ECサイトや、ヤマトや佐川などの宅配便の業者を名乗ってメールを送りつけ、そのメールの中のリンクから偽サイトに誘導し、お客様IDとパスワードを入手をさせようとする手口が非常に多く見受けられます。

アカウントやパスワードを入力される際には、その表示されているホームページアドレスが正規のものかを確認し慎重に入力をすることをおすすめします。

少しでも入力画面や表示されている言葉の表記などで違和感を感じる部分があったら、その時点では入力を行わないと言う用心深さも必要です。

今回のiPhoneのアカウント乗っ取りでは、アカウントの新規登録をする前のアカウントロック解除に約1ヵ月ほどかかると言うことで非常にご不便をされています。

ここの状況が分かるまでにも、十数回に及ぶAppleサポートとのやりとりがあり、手元にあるiPhoneが確かに自分が購入したものであると言うことを証明するための、購入店での販売証明書等の提出が必要であったり、非常に手間と労力がかかりしました。


皆さんも不審なメールには充分注意し、少しでも内容や日本語の記述で違和感があった場合には、一旦リンクをクリックする前にGoogleで文章内容について検索してみると良いと思います。

2022年7月18日